体のトーンを整えることは、リラックスではない。

東京・東日本橋でボディワーク活動をしています。竹野です。
私が体を見る上で大切にしている一つをお話していきたいと思います。
リラックスの先にあるもの!
最近、リラックスすること、力を抜くことが大切と言われれていることが多い。
最近の為末さんのツイート
マッサージは一方的に受けているように見えるが、実は受ける側の身体の扱い方によって効果が変わる。マッサージがうまくない人は、身体が強張っていて、刺激に対し力が入り抵抗する。一言で言えばマッサージを受けるのが下手な人間は力を抜いて、委ねることができない。悪い生徒はこれに似ている。
— Dai Tamesue (為末大) (@daijapan) August 30, 2020
また、為末さんはブログでもリラックスについて書いています。
一部、内容をご紹介します。
よくリラックスは力を抜くことだと思われているが、スポーツは必ず筋肉を動かす身体動作があるので、力を抜くということは肝心なところがしっかりと支え切れていることが条件で、それができていなければ力を抜くことはできない。リラックスは必要十分な支えの結果である。足の力を抜けば転んで身体にダメージがあるのがわかっていて、完全脱力することはできない。
私たちに最も大きな影響を与えているものは重力である。少なくとも立位のスポーツにおいては重力とどう付き合うかがリラックスを決める。
私はリラックスしたいという人間がいればまず適切な立位状態を作りそれを維持できるように、スクワットや体幹に近い部分のトレーニングを進める。
などなど、非常に面白いことが書かれている。為末さんが選手時代を通して、指導する上で実感してきた内容と思われます。
無駄な力みがない状態=本来のトーン
私もリラックスすることが大切だと考えています。ただ、それは「緊張している」人が多いからです。ただ、常にリラックスしましょう!と言ってもイメージが湧かないし、違和感を覚えます。
リラックスしていたら力が出ないし、何か穏やかでいなくてはいけないイメージを持つ人がいるからです。
本来、みなさんが獲得するべき状態は「無駄な力みがない状態」です。緊張しているわけでも、リラックスしているわけでもないです。私は、そのような状態を「本来のトーン」と伝えています。
本来のトーンに近くなると、ずっしりとバランスよく立っている感じがする。自然な感じの腹式呼吸になっていく感じ。というような感想を頂きます。
気づくためには、体感するのが早い
為末さんのブログの中で「気づく」ことも書かれています。
人間は不必要な部分に力を入れているかどうかを試すことをあまりしない。そもそも今どこに力が入っているかに自覚的な人間は少ない。また長時間力を入れていると、力を入れていることすらわからなくなる。だから、リラックスの前にまず力が入っていることに気づく必要がある。
自分が緊張していたことに気づくには本来のトーンとの比較によって生まれる「差」が大切です。その「差」が何かを劇的に変えるわけではありません。ただ、その「差」が分かるから重力との向き合い方が実感できるようになっていきます。
感想にも書かれていますが、最初は「感じ」なのです。その感じが実感を生み出していきます。体を変えるには方法論の前に必要なことがあります。それは「今の状態」を知ることです。その状態は「体の緊張状態」のことを言います。
体の雑音を鎮めていくセッション
私のセッションでは、関節可動域や呼吸、機能神経学などで「今の状態」を知り、ゆったりとしたセッションを行なっていきます。
ただただ、静かにゆったりと手を優しく当てていきます。本来ある位置に関節を持っていくように、体のセンターを大切にセッションを進めます。
リラックスするだけではなく、そのあとの体の状態こそ大切にしてほしいです。
あなたが「体の緊張を取りたい」「体を楽にしたい」と思うのでしたら、体験セッションコースにてお待ちしております。